今日もビショップ　Jamieson's Knitwear　CREW NECK KNIT

新たな生地の開発は服の可能性を広げる。それをより実感する昨今だ。とはいえ、忘れてはならないのは地球を慈しむ想いで、モノづくりの現場ではもはや至上命題。購入する側も理解が進めば、より良いサイクルが生まれるはずだ。とはいえ、良いモノを手にしたいという消費者原理も理解できる。ただ、その理想的な回答を我々はすでに知っている。そう、天然ウールだ。綿や合成繊維などと比べると比較的製造過程で水やエネルギー消費量が少なく、土に還る特性もおあつらえ向き。機能的なうえ耐久性もあり、長く着られる利点もある。とりわけシェエットランドウールは、寒さが厳しく湿度の高い地に対応すべく育まれた羊たちからの恩恵。保温力に優れるうえ、油分を含んでいることもあって表面には光沢感がのりとても美しい。〈Jamieson’s Knitwear〉はそのウールにこだわってきた。内側の毛（アンダーコート）のみを使用しているためタッチは柔らかく、1894年の創業以降その良さをありのまま伝え続けている骨太さも好感がもてる。こちらは、サイズ感やシルエットをアップデイトさせているため見た目はどこかアカ抜けた印象。今の機運に倣いながら、我々の心も満たす最良の選択肢にほかならない。