今日もビショップ　COOHEM　CRASHED ARGYLE CHECK KNIT PULLOVER（EXCLUSIVE）

素材が醸す雰囲気ゆえか、ニットは綺麗で品のいいものとのイメージが強い。ブリティッシュトラッドのキーでもあるアーガイルニットならなおのこと。シャツのうえにサラッと羽織りジャケットを纏う。そんな着方を想像してしまうが、そんな一般論に意義を唱えたのが国内でも指折りのニット専業ブランド、〈COOHEM〉である。特殊な編み立てを駆使することで、ダメージ加工を施したかのようなデザインに仕上げたVネック型ベストは実に痛快だった。それをさらに気軽に、幅広く楽しんでもらうべく別注したのがこちら。身幅や袖周りにゆとりをもたせているため、きちんとというよりはむしろ気楽に袖を通してもらいたい一着。エキセントリックなアプローチにばかり目を奪われがちだが、素材に採用したのはオーストラリア産のラムウール。ふっくらとした触感と温もりが最高の着心地を演出する。思えば、あまりにも商業的な世間のグランジブームに嫌悪感を抱いていたというニルヴァーナのカート・コバーン。彼がボロボロの服を着ていたのは、普段着を着ることで常に自分らしくいたいという想いの現れだったとか。その気持ちに倣い、このニットも自分らしく袖を通してもらいたい。