今日もビショップ　Rab　LATOK GTX JACKET

バーバリーが発表したマウンテンジャケットには心が踊り、ザ・ノース・フェイスとグッチのコラボには誰もが度肝を抜かれた。バレンシアガの新クリエイティブ ディレクターに就任したピエールパオロ・ピッチョーリが以前挑んだ、モンクレールとの独創的なコレクションは実に華やかだった。ここ最近目にしてきたアウトドアとモードのマリアージュは、新たな価値観を生むトリガーとして十分な役割を担ってきた。中でも配色は素晴らしく、’90年代の香りを匂わせたかと思えば、異国情緒と芸術的な側面ものぞかせ見る者に大きな衝撃を与えた。今季の〈Rab〉もまたひと味違う。過酷なコンディションで活動する山のプロのために作るベースはもちろん不変。本作で使用した生地は、柔軟さと耐久性に富み優れた防風性・透湿性・撥水性を発揮する。体の自由を確保する考え抜かれたディテールもいい。ただ、何より素敵なのは街との親和性や着こなしのスパイスとなりうることを暗に伝える配色だ。内ポケも他色で切り替えられ、脱いだ時にさり気ない主張を試みることができる。エマージェンシーカラーでなくとも目を惹く作りに、同社のファッションとしてのポテンシャルが感じられるのだ。