今日もビショップ　orSlow　DAD'S FIT OXFORD PAINTER PANTS

作業着だったジーンズは、世の中に対し反発心を抱く若者たちのユニフォームとされてきた時代もある。そんな“アンチファッション”はしばし過去に登場するが、そのどれもが後に受け入れられるのだから面白い。シャネルもヴィヴィアン ウエストウッドもコム デ ギャルソンもそう。1920年代にイギリスのオックスフォード大の学生が考案したとされる、オックスフォードバッグスも同じ脈絡として語られることが多い。当時、学生たちの間で愛用されていたニッカーボッカーズの着用禁止を受け、その上から穿ける極太のパンツ（オックスフォードバッグス）でカムフラージュするようになったとか。ともすると、少々落ち着きがちな昨今のファッションシーンにおいて本作はいいカンフル剤となるのではないか。〈orSlow〉では定番の部類に入る「DAD’S FIT PAINTER PANTS」の新色。オックスフォードはオックスフォードでもこちらは生地である。とはいえ、製品加工によりその姿はヴィンテージのごとき味わい深さで、ケバケバしいイメージはない。リラックスフィットのシルエットも相まって、きっと着こなしにいい抜け感を作ってくれる。少々保守的になりがちな大人にも、これぐらいの刺激がちょうどいいのかも。