今日もビショップ　FARAH　RINGER TEE（EXCLUSIVE）

アメリカで生まれたカルチャーが、その後英国にわたり世界へと発信されるケースは少なくない。1950年代を代表するアメリカ映画、『The Wild One（乱暴者）』。同作で主役を演じた名優、マーロン・ブランドに憧れるイギリスの若者たちの間で確立されたカルチャーがロッカーズだ。パンク音楽もそう。もともとはアメリカで起こった音楽だが、マルコム・マクラーレンらの手により英国で花開き今なお音楽のいちジャンルとして君臨する。ともすると、1920年にアメリカのテキサス州で誕生したワークウェアブランド〈FARAH〉もその系譜にあたるかもしれない。’70年代に拠点をイギリスへと移し、ホップサックトラウザーをアイコンに、以降、極めて英国的なブランドとして広く認知されている。ボトムスの印象が強い同社だが、今季からトップスや小物もコレクションに追加。その中のキャップで使用されていたロゴを、今回は特別にリンガーTの胸元へ落とし込んだ。その姿は100年ブランドの足跡が垣間見えるどこか渋い佇まい。とはいえ、レディースサイズは着丈や袖丈をややタイトにし、程よくゆとりが保たれたジャストサイズに仕上げている。米英折衷の一着は、この春着こなしにいい抜け感をもたらしてくれるに違いない。