今日もビショップ　TAA　KNIT SHORTS（EXCLUSIVE）

人工知能（AI）の進化は目を見張るものがある。2045年には、シンギュラリティ（AIが人知を超える分岐点）を迎えるとの見立てまであるようだ。実現の程はさておき、少なくとも働き方や生活スタイルはさらなる転換期を迎えることになるだろう。一方、海外の人々が日本を賞賛する要素に寺社仏閣の建立技術を挙げる例は少なくない。釘などを使わず組み木のみで仕上げた建物が今なお現存する事実は、驚きを通り越し感動すら与えている。新旧の違いこそあれ、双方の技術は我々にとって実に意義深い。残糸・残布のアップサイクルブランド、〈RYETENDER〉の姉妹ブランドである〈TAA〉は、技術を自由な視点で捉え洋服へ落とし込んでいるのが特徴。ふっくらとしていてハリもある同社のニットジャケットはその典型で、快適と端正を高次元で結実させている。その生地を使い仕上げたのが本作だ。しかも、今回は別注によりサイズ感を整えチャコールカラーを新たにラインナップ。発色に富むウズベキスタンのオーガニックコットン謹製のためその彩りはより顕著で、ラクながら趣はこの上なくシックだ。無理なく着られてエコロジカルな一本は、技術の真価を考える際にいい模範解答となり得るかもしれない。