今日もビショップ　carbone　ESQUIMAL CARDIGAN

アルゼンチンと聞いて何を思い浮かべるだろう。マラドーナやメッシの影響からサッカーを想像する人はきっと多い。中には、タンゴを生み出した国として知る者もいるだろう。ただ、ファッションシーンも実にユニークで素敵だ。ヨーロッパ移民が築いたことから“南米のパリ”とも呼ばれる首都、ブエノスアイレス。街並みを望めばそう呼ばれるのも腑に落ちるが、ファッションにおいてもヨーロッパの影響は色濃い。とはいえ、トレースにとどまらず自国の伝統を融合させたスタイルへと昇華させているあたりにグッとくる。レザーアイテムは世界的にも評価が高く、実はハンドニットも文化として深く根付いているのだ。そんな背景を知れば、〈carbone〉が世界的に注目を集めるのも頷ける。中でも本作はブランドを知り、距離を縮めるのに好都合。ピュアウールを使いローゲージで仕上げた一着は肉厚でふっくらとしたタッチが心地よく、袖を通すたびにハンドメイドの温もりを実感することができる。背面の刺繍も手仕事によるもの。そのモノ作りの根本に再利用をベースとした考えも根付く。体にも心にも優しいこの一着を通して、是非とも地球の裏側の素敵なカルチャーの一端を感じてほしい。