今日もビショップ　BUZZ RICKSON'S　CHINO PANTS（EXCLUSIVE）

アメトラの代表的ボトムスとして知られ、ジーンズと並びメンズカジュアルの根幹を担ってきたチノパン。これがまた実に奥が深い。“軍パン”のひとつでもあることは有名な話だが、その発端はアメリカが1898年に開戦したスペインとの戦争とされている。当時スペイン領だったフィリピンで、米軍が入手したカーキ色の生地がきっかけだったとか。以後、軍の制服として採用され1941年にはさらに深く浸透していく。実はこの1941年がチノパンにとって重要な年。時は第二次世界大戦真っ只中。ヨーロッパでの争いが熱を帯び、日本の宣戦布告も相まってとうとうアメリカも参戦することとなる。そこで機能的な軍服が求められ、何度も改良を重ね仕上げたのがM-41のチノパン。マニアの間で“41カーキ”と呼ばれるシロモノだ。〈BUZZ RICKSON’S〉のこちらがベースにしているのはその派生でもある通称“42カーキ”。実物を事細かに分析し、糸の段階から忠実に再現。2本針巻き縫いの縫製や極細の両玉縁ポケット仕様といった意匠も健在だ。それを今回は別注し洗い加工を実施。黒のカラバリも製作した。そのシブき佇まいは、アメカジが再び見直されている昨今において、きっといい仕事をしてくれるに違いない。