今日もビショップ　Brady　NEVIS

ショルダーバッグの起源は、古代エジプトやメソポタミアの農民や商人が収穫物や商品を運ぶ際に用いられた袋というのがもっぱらの通説。布や革で作られ、重たい荷物を運ぶ際にすこぶる重宝したようだ。さらにはヨーロッパの中世にもなると衣服にポケットがなくなり、男女関係なく小さなポーチや、オモニエールと呼ばれるベルトに結びつける小さなバッグを持つようになった。最古のオモニエールとされるものは、入り口を閉じるための２本の紐とベルトから吊るすための紐が特徴で素材は豪華。さまざまな装飾もなされていたとか。その後の進化は言わずもがなだが、今なら英国の名門、〈Brady〉の「NEVIS」を薦めたい。天口をコードで開閉するシンプルな作りながら、最高品質のキャンバス生地や、パーツにブライドルレザーを駆使する贅沢かつ丁寧な作りは本作でも遺憾なく発揮されている。無駄を削ぎ落とした作りもあらゆるテイストの着こなしにマッチしそうで、シンプルな作りだからこそ今季から取り入れた柄入りのコードが際立って見える。トップスやパンツで柄を取り入れるのはやや気が引けるが、これなら簡素になりがちな夏のスタイルにいいアシストをしてくれそうだ。