人と関づか

丁寧につくられた美しいものを求めて

尾崎 雄飛 YUHI OZAKI

SUN/kakkeデザイナー/
YOUNG & OLSEN The DRYGOODS STOREマネージャー

丁寧につくられた美しいものを求めて

尾崎 雄飛
YUHI OZAKI

SUN/kakkeデザイナー/
YOUNG & OLSEN The DRYGOODS STOREマネージャー

妥協をしない服づくりのために
独自のスタンスを築く
ファッションデザイナーの
尾崎雄飛さん。



世間の欲しいものではなく
自分が着たいと思うもの。
その飽くなき探究は、
洋でもなく、和でもない装いへと
向かっていると言います。



そのとき、足元を飾るのは、
尾崎さんがつくる服と同様に
丁寧につくられた美しさが宿る
関づかの履物でした。

妥協せず、
服づくりと向き合うために

東京・渋谷。とあるマンションの一室─。ドアを開けると、目に飛び込んでくるのは洋の東西、時代を問わず、丁寧につくられた美しいものたち。“隠れ家”のような空間に、審美性の高いものがところ狭しと並ぶ様子に心が躍ります。

この一室こそが、ファッションデザイナー尾崎雄飛さんが手がける「SUN/kakke(サンカッケー)」のショップ。

「巷では、“幻のブランド”なんて言われたりしますが、ここにちゃんとあります」と笑いながら話す尾崎さん。いわゆるマスプロダクトとは一線を画した、卸しには出さないというスタイルをとるサンカッケー。なぜこのようなスタイルに辿り着いたのでしょうか。

妥協せず、
服づくりと向き合うために

東京・渋谷。とあるマンションの一室─。ドアを開けると、目に飛び込んでくるのは洋の東西、時代を問わず、丁寧につくられた美しいものたち。“隠れ家”のような空間に、審美性の高いものがところ狭しと並ぶ様子に心が躍ります。

この一室こそが、ファッションデザイナー尾崎雄飛さんが手がける「SUN/kakke(サンカッケー)」のショップ。

「巷では、“幻のブランド”なんて言われたりしますが、ここにちゃんとあります」と笑いながら話す尾崎さん。いわゆるマスプロダクトとは一線を画した、卸しには出さないというスタイルをとるサンカッケー。なぜこのようなスタイルに辿り着いたのでしょうか。

「卸しに出すと、例えばシーズンの変わり目になると、セールになってしまう。それは、つまりその服の寿命が半年ということになります。そうしたサイクルから離れ、自分でコントロールできる環境を整えることで、つくったものの寿命は延ばせるからなんです」とこのスタイルに至った経緯を尾崎さんは話してくれました。

その背景には、最初は売れなくても、つくり続けることで売れるようになることを実感しているから。

「自分がつくるもので言えば、5年かけて売り切れたり、3年経って急に売れ出したりするものが多い。だから、寿命を延ばしてあげることで、その可能性を広げられるのではないかと思うんです」

世間ではなく、自分が欲しいと思うものをつくるために、“これでいい“ということはゼロにする。妥協しないで済む状況をどうつくるのかを考えた先に辿り着いた答えが今のスタイルでした。

和でも洋でもない装い
サンカッケーの前に手がけていたフィルメランジェのころから、日本に特化したデザインを意識しているという尾崎さん。

「外国製品は好きだけど、自分がつくるものは当然、外国製品にはならない。だから、それに負けない日本のものをつくりたいという思いがあります。日本の生地や技術でクオリティの高い“洋服“をつくっていますが、どこかでそうした洋装と和装をシームレスにつなげたいというのが、いまいちばんのテーマです」

サンカッケーの代名詞のひとつでもある法被型のジャケットのような、装いのどこかに和の要素を取り入れながら、それでいて和装でもなく、洋装でもない装い。

そうしたコンセプトでつくられた服の足元を飾る履物として、尾崎さんは長年付き合いのあるジャコメッティと並べて、関づかの履物を提案しています。その関係は、関塚さんが独立する前から続きます。

“履物”として、ひとつの選択肢
ファッションには、一家言のある尾崎さんのプライベートの装いでもそれは変わらないようです。

「自分の服(ブランド)を着るときの足元は、ほぼ関づかの履物ですね。もちろん、昔から好きなイタリアの革靴も履きますが、間違いなくそれらと並列した“履物”として、ひとつの選択肢です」

自らの装いの欠かせないピースでもある関づかの履物を「自分が知る選択肢のなかで、日本の草履のなかではいちばんきれい」と評します。

「すべての箇所に関塚さんの美意識が行き届いていますよね。線がきれいというか、“草履”という条件(決まりごと)があるなかで、鼻緒をすげているところとかは大事なところだろうし、腕の見せどころだと思います」

そして、自身のショップでも関づかの履物を扱う尾崎さんは、こう言います。

「サンカッケーは『きれいな服を丁寧につくる』という標語みたいなものを掲げて10年続けてきていますが、選ぶものも“丁寧につくられた美しいもの”であってほしいと考えます。関づかの履物は、間違いなくそうした眼に耐えうる履物なんですよね」
PROFILE
1980年愛知県生まれ。2001年よりセレクトショップのバイヤーとして勤務後、07年に高品質カットソーブランド「FilMelange(フィルメランジェ)」を立ち上げる。11年に独立し、12年に自身のブランド「SUN/kakke(サンカッケー)」をスタート。また、フリーランスのデザイナーとしてさまざまなブランドのデザインやディレクションを手がける。

SUN/kakke http://sunkakke.jp/
YOUNG & OLSEN The DRYGOODS STORE http://youngandolsen.com/
PROFILE
1980年愛知県生まれ。2001年よりセレクトショップのバイヤーとして勤務後、07年に高品質カットソーブランド「FilMelange(フィルメランジェ)」を立ち上げる。11年に独立し、12年に自身のブランド「SUN/kakke(サンカッケー)」をスタート。また、フリーランスのデザイナーとしてさまざまなブランドのデザインやディレクションを手がける。

SUN/kakke http://sunkakke.jp/
YOUNG & OLSEN The DRYGOODS STORE http://youngandolsen.com/

<尾崎さんの履物>

EVAソール 履物 スエード
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