CLEMENS

Fun, free and cool

A unique shoe brand
created by two designers

楽しくて自由でカッコいい
二人のデザイナーが手掛ける異色のシューズブランド

Interviewee

物延 信Shin Mononobe

大谷 真佑Shinsuke Otani

今シーズンビショップで初めての取り扱いとなる〈CLEMENS〉。

メディアにはなかなかその正体を明かしてこなかったという二人のデザイナーに、その知られざる経歴やブランド立ち上げに至った経緯、モノづくりへの想いを語っていただきました。

横浜にあるアトリエで取材を受けるお二人。手前:物延 信さん、奥:大谷 真佑さん

話が合って、好きなものが共有できる存在

元々シューズメーカーの同僚だったというお二人。

大谷

二人とも学んでたものはプロダクトデザインなんで、ファッションっていうよりも、量産するモノのプロダクトを基礎にもっていて、そこからシューズ業界に入っていった感じですね。

物延

なので、この〈CLEMENS〉の靴は“ファッション”っていうより“プロダクト”なんですよね。

スニーカーブームの時って、ランニングシューズとかもともとスポーツ用品だったものが日常使いされるようになってたんですけど、じゃあ街で履くものに特化して作ったらどうなんだろう、みたいなところから、色々な機能を考えていったんです。

やっぱり靴の背景がないと、こういう靴を個人で立ち上げて作るってまず不可能なんですよね。それが僕らだったらできちゃうよねっていう。

大谷

そうですね、基本的には自分たちが楽しいことをやるってとこですね。

シューズメーカーを辞め、イギリスへ渡った物延さん。その後11年間海外で活動されていました。

物延さんがイギリスへ渡った2年後、大谷さんも同じくイギリスへ。

物延

まあ、一番仲がいい友達だったんですよ。大谷は2年先輩でしたけど。

話が合うし、好きなものが共有できて、日本に帰ってくる度、飲みに行ってましたね。

それで4年くらい、絵を描きながらこんな靴あったらいいな、とかってやり続けてたんです。

大谷

僕もイギリスへ渡って1年半後に帰ってきたんですけど、色んな関係先と繋がりができて、あ、これ自分でも作れる環境にいるんだなってことに気づいて。

で、いつものように飲んでて、新しいこと始めるんだったらなにが面白いかなって考えてた時に、スニーカー自分たちでできそうじゃない?って話になったんです。

それがまあ、さっきも言ったけど4年くらい(笑)

物延

構想4年(笑)

別に焦ることもないんでね。これまでクライアント仕事ばっかりだったんで、なんか自分たちのものってなにも残ってないよねって。だから楽しいことしないと意味ないんですよね。

すべての“楽しい”をつぎ込んだもの

4年間の構想期間を経て、2019年12月にローンチした〈CLEMENS〉。

物延

僕らはシューズデザインのプロであると同時に、消費者としてもスニーカーが好きで、世の中の色々なスニーカーを履いて体験したり、モノづくりをしたりしてきたんですけど、なんか、楽しさがまったく足りてなくて…。

だから、すべての楽しいをつぎ込んだものが〈CLEMENS〉なんです。

あまりマーケティングや生産性を考えずに、自分たちが楽しいから作っちゃおうか、で作れちゃったんですよね。かなり贅沢(笑)

たぶんこんなことしてるブランドってなかなかないですね。それは自信をもって言えます。

いまこのブランドとは別に、様々なブランディングの仕事をしてるんですけど、世の中でカッコイイと言われているものとか、流行っているものを追いかけたら、全てのブランドが一緒になっちゃうじゃないですか。だからマーケティングとは違って、それぞれのブランドに対して、そのブランドにしかできない答えを出すことでブランディングは成立するんです。

じゃあ、自分たちなりのカッコいい、だけを追求したら?っていうのが〈CLEMENS〉です。

〈CLEMENS〉

そんなお二人のまっすぐな想いから生まれた「CLEMENS」。

ブランド名にはどんな意味が込められているのでしょうか。

物延

実はあまりブランドのナショナリティを特定されたくなかったんです。だからまぁ、メディアは結構避けてきたんですよね。

「CLEMENS」っていうのは、国籍や時代背景がわからない、みたいなところから、ヨーロッパの人の名前を付けました。

昔の普遍的な名前を色々調べてて、一番響きの良かったものを付けました。だから実は結構適当なんです(笑) 誰がやってるってイメージを作りたくなかったんで。

当時はイギリス人がやってるブランドって思われてましたね。いまも結構いると思うんですけど。

イギリス人の友達とかからは、本土で売ってるイギリスのブランドなのに、なんでこんなに送料が高いんだ!とか言われましたね(笑)

イギリスでの経験と観取

イギリスへ渡り、最初に国際情報誌のブランディング会社に入社したという物延さん。

物延

今まではプロダクトをやってきたんですけど、英語ができなかったので、向こうに行ってからはひたすら絵を描いて見せるってことを続けてて、なんでもやらされましたね。パッケージングデザインから始まって、そのあと空間デザインとかもやらされて、もうなんか、ほんと不思議な感じでしたね。なんでもできるって言ったらできるんだなっていう…

突然ルイ・ヴィトンのプロジェクトとかにも入って、内装とかもやらせてもらいました。カッコイイと思うことにブレなければ、ジャンルが違ってもできちゃうんだ…みたいなね。

同じくイギリスヘ渡った大谷さん。

大谷

僕は新しい活動をしていきたかったし、刺激も受けたいと思い立って。元々イギリスの文化が大好きでしたし、住んでみようと。実際向こうで知り合った人たちから受けた印象は、やっぱりクリエイティブの産業自体が国として成り立ってるなってことを感じました。

ブランディングとか、モノを作るだけじゃなくて、そのブランド自体をどうしていくかっていうところに価値を置いて仕事をしている人たちが多くいたんですよね。そういったことから、よりブランドというものを考えながらモノ作りをしていく大切さっていうところで刺激を受けました。

こっちに帰ってきてからは、色んなブランドさんと仕事をするうえで、そのブランド視点で何を作っていくべきかっていうことを常に考えて仕事をさせてもらってます。

なので僕も、ブランディングまではいかないですけども、個人的にはアウトプットする仕事の職種がメインだと思ってます。そのブランドがなにを作るべきかとか、なにを強みでもっているのかってところを掘り返しながら、クライアントさんと一緒に考える仕事をしてます。

生活の中にあるデザイン

物延

僕が向こうに行って影響を受けたのは、服がもつ役割と機能。例えば当時ヴァージン・アトランティック航空に〈ロンドン-東京便〉があったんですけど、ユニフォームがめちゃくちゃカッコよくて。魔女みたいですよね。こんな真っ赤なピンヒールにピチピチのスーツで。これヴィヴィアン・ウエストウッドがやってるんですけど、なんかそうゆうユニフォームの存在意義とか力の入れ方とかがイギリスってすごいなって思って、それがめちゃくちゃ印象に残ってますね。

物延

これとか、全然靴関係ないんですけど、ロンドンに「ブリクストン」ていう地域があって、デヴィッド・ボウイの出身地なんですけど、そこのマーケットで使える「ブリクストン・ポンド」っていうお札です。出身の著名人をお札にして讃えるっていう、時代のムーブメントを文化に根付かせる力を感じます。めっちゃカッコいいですよね。色使いもいいしね。

大谷

そう、普段の生活とか、身近なところでちゃんとしたデザインが入ってきてるっていうのが、向こうで生活してて感じたところですね。

ソールにキャラクターを持たせよう

様々な経験をもとに作り出されたこの「GU_RE01」というモデル。

どんなこだわりが詰まっているのでしょうか。

物延

まず自分たちが、これがファッションではなくプロダクトだと言ってる理由としては、やっぱりソールなんですよね。こういう個人ブランドでソールを型から全部起こしてるって、ちょっとやっぱり異常だと思います。

サイズも8サイズあるんですけど、モールド(ゴムやウレタンを流し込んでソールを成型する金型のこと)だけで16面あるので、すごくコストがかかるんです。それをチャレンジしてるブランドって、大手以外まあないですよね。

大谷

あとは、設計するノウハウ。例えばミッドソールはどれくらいの厚みや硬さで、快適性と安定性のバランスが確保されるかとか、アウトソールのラバーはどのような形状と意匠配置でグリップ性が発揮されるかとか、そういうところは僕らしかわからないかなと。

物延

世の中的にはやっぱりアッパーとかロゴとかがすぐ目に入ると思うんですけど、僕らが靴で一番大事だと思ってるのはソールなんです。

だからソールにキャラクターを持たせようってことで、この「REBAR」っていう名前を付けてます。ランニングシューズだとだいたいここはプラスチック樹脂がついてるんですけど、ランニングほど負荷がかからない街履き用の靴だったらもうちょっと柔らかい補強でいいなってことで、この構造をキャラクターにしたんです。みんなにソールに着目して欲しくて。

大谷

楽しいよねって(笑)

物延

「GU_RE01」っていうのは、“GU”はアッパーのことで、ここを“ガンジー”って呼んでるんですけど、筒がガンジーネックみたいな高さがあるのでそう名付けてます。

REはさっき言った“REBAR”(英語で建築材の鉄骨という意)で、その1つ目っていう意味です。

今後、ソールを兼用しつつ、アッパーを変えていくってこともしていこうとは思ってますね。

ただ、メーカー時代はシーズンでモノを作ってたこともあって、そういうのはやめたかったんですよね。

良いものを長く使うっていうのを大事にしたくて、経年変化とかもすごく気にして作ってます。むしろクタクタになったものを履いてほしいんですよ。真っ白い靴をずっと綺麗に保つっていうのもいいけど、クタクタになればなるほどカッコイイものっていうのを目指して作ってます。

物延

あとは、デザイン的な可愛さをどう入れていくかっていうところですね。僕がトレイルランニングシューズのデザインをずっとやってて、大谷はサッカーとかバッシュとか、陸上スタイルのデザインをやってたんですけど、色んなそれぞれのコンテクストの中で、カッコイイなって憧れられる靴ってあるじゃないですか。そういう色んな靴の色んなところを詰め込んでるんです。

一番目立つのはアウトソールの踵部の巻き上げだと思うんですけど、これはトレイルランニングで下っていくとき、岩を踏むのでボロボロになってくんすね。それを止めるためのディテールです。

この丸いシューレースポケットもトレイルランニングから来てて、縛った紐を中に入れられるので引っ掛かりを防げるんですよね。

大谷

履くときに引っ張ってもらう機能でもありますね。で、結んだあとに入れる場所っていう。

やっぱりちょっとプロダクト的なスタンスなんですよね。

サッカー少年が魅了された“スタイル”

物延

それからロゴを付けてるタグ。僕ら二人ともずっとサッカー少年だったので、そのときの影響も結構あって、この靴っていうものに目覚めていったきっかけでもあったんですけど。

あのときのサッカーのスパイクって、ベロがクシャってなってて、曲がれば曲がるほど上手い人、みたいな(笑)なのでこれってどんどん巻きあがって欲しいんですよ、経年変化で。そういう意味でここにベロの要素をいれてるんです。

靴ばっか見るようになったのは、小2からずっとサッカーをやってたからだと思うんですよね。

大谷

ラモスさんのこれとかね、ベロ折ってるやつ(笑)

やっぱり原点はサッカーですね。サッカーで靴って大事な要素なので、そこに靴の綺麗さとかカッコよさとか、あとはこう履くとカッコイイとかっていうスタイルを学んだっていうのはあるかもしれないです。ファッションより先にね。

物延

野球だと道具が他にいっぱいあるじゃないですか。サッカーはもうボールと靴なんで、やっぱ靴がめちゃくちゃ大事なんだよね。

大谷

そういう意味ではすごいパーソナルなところから入っていってるんですけど、できあがったものはあまりパーソナルなものじゃなくなったなって実感はありますね。

物延

部分的にいうとオールスターのベンチレーションホールとかね。

デザインに落とし込んでるのは、こういう文化に根付いてる良いもの、みたいなところからのインスピレーションが一番多いですね。

〈CLEMENS〉もそういう文化的なものになって欲しいと思ってて、将来、中古でもちゃんと買ってもらえるようなブランドにしたいんです。まぁほんとにやるか分かんないですけど、もしかしたらそういう二次流通ができるかもしれないなって。回収してクリーニングして、リペアしてって感じでね。そこまでやれるブランドってカッコいいなって思いますね。

感情を上げてくれるようなディテール

大谷

このリフレクターとかも、機能としては夜間に車のライトに反射してもらうっていう安全性によるものですけど、それをデザイン的なディテールとして機能するように取り入れてます。

実はこういうディテールも、デザイン的な僕らの興味でもある、イタリアのデザイン活動をする集団「MEMPHIS(メンフィス)」の影響を受けてるんです。

物延

例えばこういう丸とか三角とかの要素も「MEMPHIS(メンフィス)」の世界観からの影響は大きいかなと。

大谷

そうですね、シューズのディテールであまりないような幾何学だったり、色味とか、こういうギザギザのディテールだったり、ちょっと楽しい要素、みたいな。

質実剛健なドイツのデザインも僕ら大好きなんですけど、こういったイタリアの少しユーモアのある要素っていうのも好きなんで。機能的には必要ないかもしれないけど、こういうところにちょっと感情を上げてくれるようなディテールを入れるってことが、自分たちのキャラクターとしても大事にしてるところなんで、そういうのはモノに込めたいなっていうのがありましたね。

他にも「バウハウス*1」、「 エットレ・ソットサス*2」、「倉俣史朗*3」の楽しさやユーモア、自由さに影響を受けたという。

大谷

そういう“楽しい”が、今の時代のデザインになんでないんだろうってところから作ってるんですよね。

  • *1 バウハウス:1919年ヴァイマル共和政期ドイツのヴァイマルに設立された、工芸・写真・デザインなどを含む美術と建築に関する総合的な教育を行った学校。
  • *2 エットレ・ソットサス:戦後イタリアン・デザインに対する世界的な評価を高めたイタリアの建築家であり、工業デザイナー。
  • *3 倉俣史朗:空間デザイン、家具デザインの分野で’60~’90にかけて世界的に傑出した仕事をした日本のインテリアデザイナー。

シューレースはぎゅうぎゅうに縛って履いて欲しい

物延

これは有名な写真集なんですけど、まだお金がなかった時代に買ってカッコイイなって見てたものです。

これを見ると、履き方とか紐の入れ方とか、それぞれのスタイルがあって面白いですよね。

紐全部抜いてる人とか、シューホールが多い靴をめっちゃ絞って履いてたりとか、そういうのが散りばめられてますよね。

だから〈CLEMENS〉もシューホールめっちゃ多いんですよ。

大谷

サッカーのベロ折るって話もそうですけど、やっぱ履き方のスタイルっていうのが好きですよね。

チャックテイラーをめっちゃ紐縛って履き上げるみたいな、ああいう世界観ですよね。僕らの履き方見てもらったらわかるんですけど、ほんとぎゅうぎゅうに縛って履いてるんです。そういう履き方をして欲しいなっていうね。

大谷

我々オンラインで販売してるんで、なかなか実際に足入れができないんですけど、こうやってビショップさんに店頭に置いていただいて、実際足入れして選んでいただけるっていうのは、我々にとっても〈CLEMENS〉のサイズ感とかスタイルっていうのを体験してもらえる環境になるのですごく有難いです。

ラストに関しては、前足部はゆったりとできてるんですけど、やっぱり僕らすごくシルエットを大事にしてるので、靴として綺麗に見えるものにするには、中側部からかかとにかけてはある程度細くてフィット感のいい、シューズとして美しく見えるラストにしてますね。これもフルオリジナルです。

大谷

パーツでいうと、一般的なスニーカーよりも多いですね。詰め込みたいディテールがどうしても多かったので(笑)

いまシューズ生産の現場は縫子さんはじめ工員さんの確保がとても難しい状況なんですよね。なので、縫製がいらない圧着した靴が世の中にどんどん増えてるんですけど、この靴はまたそれとは違って、人の手で丁寧に作ってくれてるのが特徴ですね。

いまの時代でここまで材料を縫って縫って靴にしていくスニーカーってあんまりないかもしれないね。すごい手間かかってますこれ。

物延

そういうクラシカルなよさっていうのは常に入れてますね。

〈CLEMENS〉だからこそできるデザインと生産

多ジャンルからの影響を受けて誕生したという「GU_RE01」。

改めてその唯一無二な魅力を感じます。

物延

デザインについては二人で一緒に考えてやってきました。

モノができたあと、生産や工場とのやり取り、ディベロップは大谷が。WEBやロゴ、パッケージまわりのブランディングは僕がやってるって感じです。

色を決めたりするのは僕が好きなんで、僕がやりたがるよね(笑)

デザインをするうえで、意見が割れなかったというお二人。

大谷

結構、それ気づかなかったなってこともあって、確かにそれカッコいいかもとかって、自分が思ってるものだけじゃなくて、お互い話ながらできるから、たぶんピンとくるポイントが近いんじゃないかな。

さっきサッカーの話もしましたけど、今まで興味を持ってきたものとか、古着とか、ジャンルは違うけど音楽が好きとか、そういう通ってきたカルチャーを共有できているからだと思ってます。

初めは小規模だからこその苦労もあったという大谷さん。

大谷

基本的には大量に作って大量に売るっていうのが工場のビジネスなんで、そこでどうやって僕らのこの少数のシューズを作ってもらうかっていう点が難しかったですね。間に入ってもらってる商社さんにもすごく協力してもらってて、なんとか実現できてた感じですね。

我々はあまりシーズン性にこだわってないっていうのもあったんで、例えば工場の閑散期とか、山を越えたところで上手く入れ込んでもらうっていうフレキシブルな対応をしてもらう形で、最初の頃はざっくりこの年のこれくらいにできたらいいかな、みたいな感じで生産してもらってました。

有難いことにリピートしてくれるお客さんたちもいてくれるんで、そういうブランドとして喜んでもらってる人がしっかりいますよってことを常に工場や商社さん、関係先に伝えるようにしてますね。今後、自分たちのスタンスとしても余るほど作るってことは考えてないので、そういう小回りが効く良い関係で、面白い活動ができたらいいなって思ってます。

それから、こうやってビショップさんで扱ってもらうことによって、今までブランドの存在を知らなかった人に知ってもらうとか、僕らからしてもそうなんですけど、今までタッチしてこなかった層にどんな形で受け入れられるんだろうってところが新しいチャレンジングな活動になるので、個人的にはすごい興味がありますね。

物延

不思議なことにいまレディースサイズが完売してて、こんなおじさん二人でサッカーとかなんだとか言ってるのに、女性に支持してもらえるとは思わなかったよね(笑)

でも結構お客さんから言われるのは、他にこういう色の靴は女性向けでないって言われるんですよね。

本当の経年変化が一番楽しめるスタイル

今回の別注カラーにはどんな背景があったのでしょうか。

物延

最初、ビショップだったらこんな色が良いかなって、何色か持ってったんですよね。ビショップのお客さんを見てるとすごくニュートラルなファッションの方が多い印象で、そういう感じに合うかなって。

そこでこのワントーンのオーダーをいただいたんですけど、面白かったのが、元々ナイロンを使ってるのはこの甲の先あたりだけで、他はメッシュとか使ってるんですけど、それを全部ナイロンにして欲しいって話になったんです。このナイロンって、あまり大衆には好かれないかなって僕ら的には思ってた素材で、通気性とか軽そうに見えるっていうところで他にメッシュを使ってたんですね。でもほんとは、ブランド側からするとこのナイロンって経年変化が一番面白い素材なんですよね。くしゃくしゃになっていく感じ。それをあえて選ぶって面白いなと思いましたね。70年代のマラソンとかランニングシューズで使われた素材ですよね。

大谷

これ、工場からは型崩れしないように詰め物をパンパンに入れて来るんですけど、出荷する時にはある程度シワができるようになってて、そこが逆にくしゃっとしててカッコイイよね、楽しいよね、って思ってもらいたくて。

物延

それもあってさっきお話したように、紐をギュッと絞って履いてもらうのを推奨してるんです。そうするとこのナイロンのところがくしゃくしゃになるんですよね。そのカッコよさが分かる人って、ツウなんで、なかなかこれ全面にってやらないですけど(笑)そのリクエストがあったのはすごく面白いなって思いましたね。

なので今回の別注は僕らが求める、ほんとの経年変化が一番見れるスタイルになってるのかなって思います。

あとは、スエードだったりナイロンの紐があったり、ミッドソールがあったり、パーツの素材が全部違うので、特にベージュはそこをどう同じに合わせていくかっていうのが大変でしたね。

大谷

パーツによってサプライヤーが全部違うので、それぞれで調色してどこに落とし込むかっていうのに非常に時間がかかりました。

そんなビショップだけの特別な一足に仕上がった今回の別注アイテム。

インタビューを通して〈CLEMENS〉の世界観を感じ、手に取って体感いただけると嬉しいです。

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