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カジュアルアップ

2019.8.23  FRIDAY

ドレスアップ、ドレスダウン、カジュアルダウン、これらの言葉はよく耳にするが、実際どういう意味か考えてみたいと思う。
言葉の解釈は人それぞれで、文脈にもよっても変化するので一概には言えないことを踏まえて読みすすめて欲しい。

ドレスアップはTPOに合わせ、決められた枠内で着こなしをデイリーウエアから一つ上の階層に上げるようなイメージ。
ドレスダウンとカジュアルダウンの意味合いは似ていて、どちらもドレスアップした状態から下の階層に降りるイメージだがニュアンスが多少違う。
持論だが、ドレスダウンはドレスアイテムを引き算する着こなしで、カジュアルダウンはカジュアルアイテムを足し算するイメージだ。

こうして噛み砕いてみると、どの言葉もドレスを中心とした考え方のようだ。
はたして私たちの日常生活においてドレスを意識する瞬間ってどれくらいあるか?正直なところ、ほとんどないだろう。
実際、9割以上を占めるデイリーな着こなしをいかに彩らせていくか、それがファッションの果たす使命のはずだ。

そこでひとつ提案したい考えがカジュアルアップだ。先ほどの流れで説明すると、カジュアルな着こなしにドレスアイテムを足し算するのがカジュアルアップだと言えよう。
簡単な例を言うと、Tシャツとデニムにスニーカーではなく、ローファーを履くようなものだ。
なんだかこっちの方が私たちの暮らしに寄り添っていて、リアルに感じられないか。

BOURRIENNE2

ではどんなドレスアイテムを取り入れるか?男女に限らず、一番手っ取り早いのは「白シャツ」だ。
多種多様なファッションアイテムを料理に例えるなら、白シャツは「白いご飯」だと思う。
見た目は同じように見えても、実際はそれぞれの銘柄の個性があり、おかずをよりおいしくする食べ方もあれば、うまく炊いた白米はそれだけで立派な料理となる。日本人にとって白米は食卓に欠かせないものと同じように白シャツは日常に欠かせないアイテムとなり得る。

BOURRIENNE3

「BOURRIENNE PARIS X」は白シャツしか作らないブランドだ。
このブランドの誕生のきっかけとなったのは、1787年から1788年にかけて建築された邸宅「 l’Hôtel de Bourrienne(オテル・ド・ブリエンヌ)」である。オテルと言うと宿泊施設のホテルと連想するが、ここでは邸宅という意味だそう。パリの中心地の裏に数百年もの間、絢爛豪奢な邸宅が残っているいうのはもはや奇跡に近いと言える。

ブランド創業者のシャルル・ベグベデは投資家であり実業家でもある。カペー朝を開いたフランス王「ユーグ・カペー」の子孫で、フランス史に登場する名家の多くと親戚というゴージャスな一族の出身だ。ブランドコンセプトに彼のロワイヤルな出自が影響をしているのは容易に想像がつく。

シャルル・ベグベデ氏はオテル・ド・ブリエンヌを購入したことがキッカケで、白いシャツだけのブランド「BOURRIENNE PARIS X」を創設しようと閃いたようだ。デザインのベースとなっているのは、ヨーロッパの古着に興味がある方はピンと来るかもしれないが、中世、男性が甲冑の下などに着用していた白いシャツだ。ポプリンのコットン、リネン素材を使い、ヴィンテージシャツのディテールをそのまま真似するのではなく、現代的にアレンジし、コレクションのディテールに取り入れている。

BOURRIENNE1

ここで紹介しているのはNo.8のコレクションで、胸のプラストロンが美しいブザムシャツだ。
デイリーウエアとかけ離れていることは一目瞭然。だがここまで異質なものだからこそ、どんなカジュアルな着こなしでも引っ張り上げてくれるというもの。

デニムやチノパンにスニーカーのスタイルに取り入れても効果抜群だが、個人的には洗いざらした後に、コーデュロイのパンツに是非合わせてみてほしい。
程よくシワが入ったドレスシャツの光沢とコーデュロイパンツの畝の光沢が見事に溶け合う様が目に浮かぶからだ。

ちなみに邸宅ブリエンヌの修復は2019年9月に終了予定だそう。シャツを購入したゲストはこの邸宅を見学できるなんて話もあるみたい。
そのうち白シャツを纏い、誕生秘話を思い浮かべながら訪れてみたいものだ。

 

※UNISEX展開
※展開店舗:神戸、なんば、グランフロント、ラシック名古屋、新宿ルミネ、有楽町ルミネ、吉祥寺