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足元と、脚元も。

2018.11.30  FRIDAY

「おしゃれは足元から」、ファッションフリークでなくとも聞き覚えのある言葉ではないだろうか?
しかしここで言う足元とはどこまでの範囲を指すのか。一言でいうと、この足元は「脚から足」までのことを指す。つまり、靴はもちろん大事だが、パンツこそがスタイリングの要だということだ。
パンツが重要である理由はいくつかある。そもそも腰から上と下とを分けたとき、体を占める面積が違う。構造面でも、パンツの方がパーツが多く、より立体性を求める分複雑だと言える。
実際サプライズでプレゼントを選ぶとしたら、トップスや小物が選びやすく、パンツはなかなか選びにくい。秋冬シーズンにおいて、真っ先に目に飛び込んでくるアイテムはアウターだが、その次はパンツなのだ。

 

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さて、パンツの重要性をわかってもらえたところで、次はどんなパンツを選ぶかだ。
パンツのシルエットは時代を映す鏡といえる。例えば、2000年を過ぎた辺りから街にスキニーがあふれかえり、一大ブームを巻き起こしたのが記憶に新しい。今でこそゆるゆるのパンツを履いている方も、当時はぴったぴたのスキニーを履いていたのではないだろうか。トレンドは移りやすく、そればかりを追いかけていたら永遠に満たされることはないだろう。
実のところ我々がパンツに求めえることはいたってシンプルなはずだ。細すぎず、太すぎず、動きやすく、履き心地が良いもの。これらを満たしてくれたら即買いだ。そんなワガママを限りなく満たしてくれるパンツメーカーがある。

 

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「優れたパンツとは、 あなたが今脱いだばかりのそれまで履いていたパンツを忘れさせてしまうものだ」 ── BERNARD ZINSの創設者ベルナール・ザンス氏はこのように語る。
彼の申し分のないテイラー技術、飽くなき素材への探究心は、モードの帝王として知られるイヴ・サンローランに「スラックスの帝王」と言わせしめたほどだ。

彼は国立高等工芸学校のエンジニアの学位とパリの高等服飾学校のファッションの学位の二つを取得している。その厳しい教育とファッション業界で長年培われた経験から「スラックスのエンジニア」とも称えられている。精密性の追求とも言える高度な技術力は、自然と彼を輝かしいテイラーへと誘うのであった。

第二次世界大戦後マーシャルプラン(ヨーロッパ経済復興計画)の下、ベルナール・ザンスは渡米。留学中に新しい生産方法や工業デザインに刺激を受け、仕立て技術と産業化をミックスしたパンツの生産技術を開発するようになる。1967年の終わりに独立すると、シャネルやエルメス、ランバン、ルイ・ヴィトン、イブ・サンローラン、ヨウジヤマモトなど、数多くのラグジュアリーブランドからのOEMのオファーが殺到したのであった。工場の工員は最大時には750人まで達し、彼らは現在まで一丸となってイノベーションや生地選び、カッティング工程、製造品質に力を注いでいる。

 

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BERNARD ZINSのパンツといえば、「フレンチカット」。フレンチカット(French Cut)は、体の曲線を引き立てるカッティングと、ストンと流れる丈感が特徴的で、一般的なパンツとの違いが、履いた瞬間に体でわかってしまうくらい質の高いパンツである。今回はこのカッティングが、最大限にその魅力を発揮できる生地とシルエットを有した一本を紹介したい。

「BAC J」はかつてパリで名を馳せていた BAC をモディファイし、お尻のボリュームがない日本人でもかっこよく履けるように作られたジャパンモデルである。
少し深めの股上、ほんのりゆとりを利かせたヒップライン、そこから気持ちばかりのテーパード具合。すべてはわずかな差だが、この細部にこそ美が宿る。

 

生地もウールの中でも動きやすく、シワになりづらいキャバリーツイルを選んでいる。かつてはポロの競技用パンツ生地として使用されていただけあって、タフでありながらしなやかさを併せ持っている。そのため生地の落ち感が特に優れていて、パンツのシルエットを最大限に引き立たせるのだ。履きなれたチノパンと同じような色味であることも、スラックスと気負わずに気軽に履けるポイントである。

 

パンツ選びの最後の関門はお直しだが、こればかりは現場で実際に履いて測ってもらうしかない。なぜなら、履く靴や腰の位置によって直し方は千差万別だからだ。
一つ指針を示すとしたら、履き位置はおへその少し下で、レングスは短くしすぎず、ワンクッションかハーフクッションくらいがおすすめである。
ただそこは好みの世界なのでそのときの気分で調節するといいだろう。というのも、スラックスのお直しは裾だけでなく、ウエストやヒップも調節可能であり、さらに何度でも繰り返しがきくのだ。
多少の体型の変化ならパンツの方から対応してくれると言うのだから、こんなに懐が深いパンツ、一度は脚を通してみても損はないはずだ。

 

※ Bottom / BERNARD ZINS   (一部店舗にて展開中)